水引草とうりぼうその後


 ようやく朝晩は秋の気配。自然に生えた(というかほったらかしの)水引草が盛り。群生すると赤い色が目立つ。
 ところで、問題のうりぼう。あれから4日続けて食堂前で寝ていた。寝込みを襲われたせいか、翌日には追跡できて出入り口を確認。さっそく竹柵を修理したが、翌日はまた別の場所から入ってきていた。そこも修理。今のところ姿を見せない。ちょっと弱っていたのかも。かわいそうな気がするが、大きくなるとどうにも仕方がない。
 ともあれ、今からは来春用の庭の準備にかかれそうだ。まずは土の準備から。一番苦手で面白くないのだが、これを怠るときれいな花が咲かないのは今までで証明済み。どんなお花植えようか思案中。

うりぼう、我家を住処に

 9月はうれしいことと悲しいことが一緒になってやってきて、気がついたらもう10月。ようやく暑さも一段落、朝晩は涼しく先週末から金木犀の香りがあちこちに漂うようになってきた。
 9月に入ってから、竹藪の中をイノシシが駆けずり回った跡が頻繁に見られ、どこから入ってくるのかとあちこち山側の柵を修理するのだが、一向に効果がなかった。そして、昨朝ついに庭でイノシシ発見!
 また昨夜も入ってきたなと竹藪の掃除をした後、庭に回ると、食堂の軒下の鉢植えと草むらの間から、何か黒っぽい動物が飛び出した。ちょうど子犬みたいな感じだが、子供のイノシシ、まだ縞のあるうりぼうだ。びっくりしたのか、すごいスピードで階段を駆け下りる。どのルートをたどるのか知りたくて追いかけるが、追いつかないぐらい早い。あっという間に姿が見えなくなってしまった。
 あー、この子供が入ってきていたのか、腑に落ちることがたくさんある。どうやらまだ小さいために、土掘りはそんなに得意ではなさそうだ。柔らかい所ばかり掘っていたし、コンポストはあさるが、ユリの根はまだ無事である。石を動かすような力もまだないみたい。しかし、これから大きくなると、きっとユリにも気づくに違いない。庭もめちゃめちゃになるだろう。かわいそうだが今のうちに何とかしなければ。でもどうすればいい?
 それにしても、すぐそばで朝ごはんを食べていた私たちの何と暢気なこと。そして、夜通し駈けずり回って、疲れて軒下で一休みするなんて、やっぱり子供だ。おかしくて仕方がなかった。

ちょっと涼しい六甲山

 9月になったというのに暑い日が続く。雨もぜんぜん降らない。当分また六甲山にも行けそうにないので、暑い暑いと言いながら5日六甲山に行った。ところが、木が多いせいか、木陰は案外涼しい。頂上にはとんぼ(たぶんアキアカネ)が群れていて、少し秋の気配。でもさえぎるもののない頂上はカンカン照りで、即退散。暑さでペースは上がらないが、体を動かすと体調はよくなった気がする。
 登っている途中でゴミ拾い登山中の高年大グループに遭遇。ありがたいことなのだが、みんなの後ろを遅れずについていこうとすれば、ゴミは見えないんじゃないかしらん。あれだけ大勢の人が通り過ぎたあとに、しっかりゴミが残っていた。しかもこちらが二人の登りなのに、勢いよく次々下ってくるのはなぜ?ここは、やはり登り優先でしょう。最後のグループの先頭の人が、脇によけてと言ってくれたので、ほっとしたが、ぶつかられそうで怖かった。大グループで人の後をついていくだけだと、周りが見えないのは仕方がないかもしれないが。先頭の人は指示を出してほしいな。楽しそうな様子に水を差すのは申し訳ないのだが、自分たちだけの世界に入り過ぎないように自戒をこめて。

塩見岳、光岳[2010年8月13日(金)〜15日(日)

ルート/タイム

8月13日(金)曇りのち晴れ

2:40起床−3:00家出発−中国・名神・中央道経由−中央道松川インター出口−7:20鳥倉登山口駐車場7:47−8:23鳥倉登山口8:27−10:37三伏小屋11:00−12:00本谷山−13:32塩見小屋着〜手続き〜塩見小屋14:07−15:07塩見岳東峰−15:52塩見小屋〜16:30夕食〜18:00就寝

8月14日(土)小雨のち曇りのち雨

4:15起床−4:30朝食−塩見小屋5:21−6:43本谷山−7;23三伏山−7:44三伏小屋−9:20鳥倉登山口〜9:25バス〜9:35鳥倉登山口駐車場〜12:00かぐらの湯・昼食〜14:30聖光小屋駐車場〜17:30夕食〜19:00就寝

8月15日(日)曇りのち晴れ

3:00起床−朝食−聖光小屋3:35−3:40易老渡駐車場3:52−5:18面平手前5:23−7:35易老岳7:42−9:15静高平−9:30光岳小屋9:35−9:50光岳−10:05光岳小屋・昼食10:27−12:04易老岳12:09−13:31面平−14:20易老渡駐車場〜かぐらの湯〜夕食〜中央道飯田インター〜中央・名神中国道経由〜11:10帰宅

出発まで

 ちょうどお盆の時期に4日ほど時間が取れそうなことがわかり、2週間前に行けなかった塩見岳をまず計画。ついでに光岳も可能ではと考え、テント泊のつもりで行程を考えていた。運よく塩見小屋の予約が取れ、塩見岳三伏峠テント泊を中止。また、聖光小屋の予約も取れたため、塩見岳1泊2日、一度下に下りて車で移動、聖光小屋に1泊して光岳を日帰りし、そのまま帰宅するという行程に変更した。

8月13日(金)

 お盆の渋滞が心配だったが、朝早く出たのと、事故がなかったせいで、目標の8時より早く7:20に鳥倉登山口駐車場に到着。

 路肩ではなく駐車場の中に止められた。8:26発のバスを待たず、歩いて登山口へ。曇りだったのが幸いして、思ったより暑くなかったが、時間的には10分の違いなのでバスを待っていたほうがよかったかも。ちょうど登山口には下りてきた大学生?のグループ20人ぐらいで合宿の反省を行っていた。前日までの台風の影響があったはずで、大変だっただろう。
 登山口からは樹林帯をひたすらの登り。暑さには懲りていたので、今回は半袖に日焼け防止の長手袋のいでたち。水もしっかり飲んで前回よりは体も慣れてきたのか調子は悪くない。ほとんど休まず三伏小屋到着。バスに乗ってきた人たちも続々到着。

ここで軽く昼ごはんのパンを食べ、出発。


三伏山を過ぎ本谷山で小休止。塩見岳がよく見える。

塩見岳から下ってくる人に出会い始めるが、数は少なく静かな山だ。登りは続くが、さほどきつい感じもなく、出発から5時間で塩見小屋に到着。手続きをして(トイレの使い方も教わり)、荷物を置き休憩。天気のいい今日、塩見岳に登ることにする。夕食までに2時間半あるので何とか間に合うだろう。途中に岩場があるが、荷物もなく楽である。先に西峰、そして東峰。お花もきれいだ。


元気だったら行きたかった蝙蝠岳の方向も、北岳仙丈ケ岳もよく見える。
 夕食は4:30から。小さい小屋だが丁寧に作ってありおいしく食べる。和やかな雰囲気。寝る場所が2階で、座らないと頭を打つぐらいの狭い場所なので、外で休んでいたら、学生っぽい青年が予約なしで泊まれるか確認している。素泊まりの宿泊OK。彼は実は2人組で、彼は静岡の山岳会の所属だが、少し遅れてきた連れの男性は、今日がはじめての登山だとか。今日は二軒小屋スタートで小河内岳避難小屋まで(コースタイム約15時間)、少なくとも三伏小屋まで行きたかったらしい。荷物の重さと暑さでここ塩見小屋で宿泊することにしたらしいが、それでも二軒小屋からここまでテントや食料を背負ってやってくるのだからやはり若いということはすごい。山岳会所属の青年の身のこなし、パッキングの無駄のなさに感心する。初山行の青年のぼやき話が面白くて、心和む。
 18:00になり、2階に登り横になる。すぐ寝てしまうが、夜中雨音と暑さで目が覚める。狭いから空気も悪く、やや頭が痛い。

8月14日(土)

 夜中眠れなかったのだが、朝方また寝てしまったらしく、夫に起こされる。もう4:15。すぐ朝食に呼ばれる。天気はあまりよくない。たいていの人は今日塩見岳に登るらしく、空身で準備中。昨日登っていてよかった。今日のこの天気では登っても何も見えないだろう。霧雨になったので雨具を着けて下山。三伏小屋でお弁当を食べる。なんといなりずし。結局2人分をここで食べてしまう。登山口からのバスに乗れるかどうか微妙な時間になってしまったが、最後大急ぎでバスに間に合った。三伏小屋の標識のバスの時間9:20発は間違いで、正確には9:25。私たちは9:21到着だった。
 車に乗り、かぐらの湯を目指す。本当は鹿塩温泉に行きたかったのだが、今日は花火大会で日帰り入浴は対応できないそうだと他の登山者から聞いたので行き先を変更。露天風呂がかなり広く、ちょうどすいていてのんびりする。鹿焼肉定食を食べ、明日の朝食のパンを調達し、聖光小屋に向かう。ガソリンスタンドで教えられたとおり、トンネル横の道に入り進む。途中から舗装していない細い道になりすれ違いに苦労する。水溜りも多く何とか底をこすらないように運転するが、暗かったら怖いだろうな。いつ土砂崩れがおきてもおかしくないような地形。易老渡の駐車場に到着。20台くらい駐車しているが、まだ空きがある。短いトンネルを抜け5分ぐらいで聖光小屋の立派な駐車場へ。荷物を整理し、中へいれてもらう。
 今日は私たちを含め3人とのこと、お盆の土曜にしては空いている。結局、もう一人の人はキャンセルになり、私たちの貸切になった。お風呂も入り静かな部屋で今日はゆっくり寝られそうだ。明日は、3:00に起きて、4:00までには登り始めたい。

8月15日(日)

 夫の携帯の目覚ましで起床。静かなのと涼しいのでぐっすり眠ることができた。朝早いのに小屋のご主人が見送ってくれる。真っ暗な中を出発。易老渡の駐車場は空きがありほっとする。何台かは車中泊の人がいるらしく、あちこちで灯りがともっている。ヘッドランプをつけて出発。まず、吊橋を渡る。湿気が多いのか、蒸し暑く滝のような汗。暗いので何がなんだかわからないが、黙々と登る。1回目の休憩は面平のすぐ手前だった。ここでヘッドランプをしまう。急な登りが続く。ようやく光岳から下山する人と出会う。もうそろそろかと思っているうちに易老岳に到着。

出発から3時間43分、8:00までに着ければと思っていたので、これで十分ピストンできる。茶臼小屋から来た単独行の男性と話す。私たちの行程を聞いて彼も光岳へピストンし易老渡へ下りることにした。ここからは、急に下り、ゆるいアップダウンを繰り返す。小さな池がいくつかあり、道はぐちゃぐちゃだ。途中で続々と人がやってくる。急に視界が開け、石だらけの道を急登。トリカブトの群生と水場がでてきた。静高平だ。

木道を歩く。もうすぐ光岳小屋。残念ながら景色は見えない。光岳小屋到着。

トイレを借り、荷物を置いて光岳へ。

 光岳からも何も見えないので、すぐに引き返す。小屋の横で昼食のパンを食べ下山。同じ道を下るのだが、時間には余裕があるので気が楽だ。水分だけはしっかり補給し、ひたすら下る。暗いうちに登ったので、こんなところだったのかと確認しながら下る。苔むした木が多く、湿度の高さを感じる。早朝なのに蒸し暑かったのもあたりまえか。ようやく、易老渡駐車場。昨夜よく寝られたせいか、疲れもさほどではない。どこの温泉に行くか迷ったが、また、かぐらの湯に行き飯田インターに向けて出発。

感想

 前回の荒川岳赤石岳聖岳の山行の満足度が高かったので、もう一度南アルプスに行くことにした。今回もお盆の最中にしては人が少なめでしんどいが楽しい山行になった。体も少し慣れてきたのだろう。聖光小屋では貸切となり、ゆっくりできたのもラッキーだった。静高平のトリカブトの紫の花の群生はすばらしかった。今年は水も枯れておらず、冷たくておいしい水が飲めた。前回は静岡側、今回は長野側から同じ山域に登れたこともよかった。簡単に比較は出来ないのだが、どちらも山深く水が豊富だ。夏山は暑いがお花がきれいなのがうれしい。

荒川三山・赤石岳・聖岳縦走[2010年8月1日〜4日]

ルート/タイム

7月31日(土)

15:10家出発−19:00静岡ホテル着−20:10就寝

8月1日(日)

3:30起床−朝食−4:15ホテル発−6:30畑薙第一ダム手前夏期駐車場着−7:25東海フォレストバス発−8:25さわら島ロッジ8:40−10:12樺段10:20−12:00蕨段12:10−13:10休憩−14:00千枚小屋〜16:15夕食〜18:00就寝

8月2日(月)

3:30起床−4:00朝食−4:25千枚小屋発−5:10千枚岳−6:10丸山−6:30荒川東岳−7:30中岳避難小屋−8:40荒川小屋−9:10大聖寺平−10:35小赤石岳−11:30赤石岳12:05−13:10百間平手前−14:00百間洞山の家〜17:15夕食−19:00就寝

8月3日(火)

4:00起床−4:30朝食−5:10百間洞山の家発−8:00兎岳−9:35休憩−10:00聖岳10:20−11:30薊畑−11:42聖平小屋分岐−13:25南岳−14:00上河内岳分岐−15:00茶臼小屋分岐−15:10茶臼小屋着〜16:30夕食〜19:00就寝

8月4日(水)

4:00起床−4:30朝食−4:43茶臼小屋発−5:37横窪沢小屋−8:15畑薙大吊橋−9:00ゲート(車に乗せてもらう)−9:16駐車場

出発まで

 連日、暑い日が続く今夏は、家庭の事情により日本の山に行くことにした。車が使え、まだ登ったことのない山ということで、南アルプス荒川岳赤石岳聖岳を縦走することに決めた。できれば光岳も行ければとさわら島から登るルートを選択。出発から1週間もなかった。ビジネスホテルの予約、何度かルートの確認をして出発。

7月31日(土)

 夫の仕事が終わるのを待ち自宅を出る。予定より2時間早く出発できた。明日畑薙第一ダム8時発の東海フォレストのバスに乗るため、静岡のビジネスホテルに前泊することに。今日深夜に自宅を出てそのままバスに乗る案も考えたが、高速道路の時間が読めないのと、睡眠不足は後の行程に影響するということで静岡前泊を選んだ。夕食は車中でお弁当、予想より早くホテルに到着し一安心。明日の朝食のおにぎりを買い、ガソリンを入れ就寝。ホテルは古いが部屋は広く、まるでワンルームマンションの一室のようだ。二人で8000円なので、文句は言えない。

8月1日(日)

 8:00発のバスに間に合わせるため、ホテルを4時過ぎに出発。細い道が続く。山深いところだ。途中寝ていてあまり景色を見ているまもなく、6:30にはダム手前の夏期駐車場に到着。すでに40台以上の車が駐車している。少し早すぎるかなと思っていたら、6:45にはバスが到着した。人数が揃えば7:00に出発とのこと。大急ぎで準備する。最後に乗り込んだが、バスはいっぱいで補助席。ところが満員に二人足りないということで、ダムのところで引き返す。ようやく車で来た二人組を見つけ、7:25に再度出発。聖岳登山口で数名が下車したが、ほとんどはさわら島まで行く。8:25さわら島到着。広々としたきれいなところだ。みんな淡々と準備をし出発していく。

準備をし、出発する。樹林帯を歩いているうちに滝のような汗が流れる。暑いのだ。半袖になるが、それでも暑くてたまらない。緩やかな登りなのに、ピッチが上がらずあせる。コースタイムを大幅に縮めて、今日は荒川小屋まで行こうかという目論見は、途中で断念。久しぶりの山行と暑いのとで、頭痛までしてくる始末。何とか千枚小屋までたどり着く。よく考えるとコースタイムよりは早いのだが、今日はこれ以上進む元気がなく、指定された小屋まで行き休むことにする。昨夏の火事により素泊まり用ロッジに寝ることに。ところが、ここでまたトラブル。指定された場所は、既に定員8人のグループがおり、私たちの寝具もない。何とか割り込ませてもらい、隅のほうに小さくなって横になる。眠くてたまらない。うとうとしている間に、後続の人たちが来て、私たちは隣の広い場所に寝られることになった。
 可憐なクルマユリ

ロッジの周りはお花畑で、きれいなのだが歩き回る元気もなく、夕食まで横になっていた。頭痛は治まったが、第一回目4:15の夕食を食べ、すぐ寝ることにする。深夜12時頃、暑くて目が覚める。人いきれで暑いのか。

8月2日(月)

 4:00から朝食ということで、3:30から起きて準備する。周りも起きだす。話し声が耳につく。もう少し静かにできないものかと思うが、仕方がないのだろうか。荷物を持ち朝食の場所に。みんな食べるのが早い。食欲はある。昨日は頭が痛く、どうなることかと心配だったが、これなら大丈夫そうだ。すぐに出発。まだ薄暗い。千枚岳の手前で先行グループを追い越す。

イワギキョウがきれいだ。

ゆっくりだが休憩をあまり取らず進む。昨日の暑さに懲りて、水分だけはしっかり補給する。
丸山岳

荒川東岳(悪沢岳)

中岳避難小屋で小休止し、どら焼きを食べる。


 荒川小屋に向かう途中ですばらしいお花畑が広がる。

夏のアルプスは暑いが、お花畑を見ると来てよかったと思う。荒川小屋に到着する。しばし休憩。

昨日の出発時間、ペースでは昨日中にここまで来るのは絶対無理だった。きれいな小屋で泊まれないのは残念だけれども。
赤石岳到着

赤石岳の手前に赤石小屋へ下る道との分岐がある。途中で一緒だった新潟からのグループや京都の単独行の人たちは、ここに荷物を置き赤石岳ピストンだ。ようやく赤石岳だが、ガスで周りがよく見えない。

直下の赤石岳避難小屋。ガスが晴れてくっきり見える。今日は団体の予約が入り満員予想。

 小休止後、百間洞へ向かう。大きく下る。本当に南アルプスはアップダウンが激しい。こんなに下らなくてもとつい思ってしまう。途中で単独行の女性に追い抜かれ、ようやく百間洞山の家に到着。沢筋にあるかわいらしい小屋だ。トイレも中にあり居心地がよさそう。

汗をいっぱいかいて体がべたべたなので、タオルで体を拭き、衣類も水洗いする。冷たくてなかなかしぼれないくらい。ここの小屋は揚げたてのとんかつが有名だそうだ。これは期待にたがわずおいしかった。単独行の福岡の女性と同じ区画になり、荷物の整理、手際のよさに感心する。彼女は自炊である。
 食事後、早々に寝てしまうが、10時ごろ雨音で目が覚める。まさか...。ここも寝ていると暑いぐらい。

8月3日(日)

 朝から小雨。朝食をとっている間にほぼやんだので出発する。あまり天気が悪いときは聖平小屋から下山しようかと話しながら進む。途中でまた雨が降り出し、雨具を着て進む。兎岳到着

兎岳避難小屋の近くにお花畑があると聞いたのだが、これも見に行かず、ひたすら下を向いて歩く。聖岳の手前で昼食のパンを食べ、ようやく聖岳到着。

何も見えないが。まだ10:00。この時間なら今日中にさわら島まで下山も可能だ。雨がやんだので雨具を脱いで、どうするか検討していると、近くにいた女性から茶臼小屋まで行ったらどうかと提案される。登山前に考えていた行程だ。せっかくだからと先に到着していた福岡の女性Sさんも誘い、茶臼小屋まで行くことを決定。先は長いががんばることにする。急な下りをおり、薊畑へ。便ヶ島へ下る道との分岐だ。アザミはまだ咲いておらず、マルバダケブキの黄色い花ばかりが目立つ。

聖平小屋の前で一服し、また登り。だんだん天候がよくなってくる。南岳への登りはきついがお花がきれいだ。

上河内岳はパスしてひたすら茶臼小屋を目指す。ようやく晴れてきて雄大な景色が見える。今回初めてか。


ようやく茶臼岳分岐。


冷たい水で体を拭き、着替える。これでさっぱりした。
夕食は、おさしみ。ゼリーまでついていて小屋の食事に大満足。向かいに座った年配のご夫婦は今日、光岳をピストンし明日下山とのこと。朝食後すぐ下山すればバスに間に合うとのことで私たちも明日は朝食後すぐ下山を決める。まだ時間が早いので、水場で関西から来たツアーの人たちと話す。定年後の世代の方が多く、時間を気にせず山三昧のよう。富士山がきれいに見える。

8月3日(火) 晴れ

 今回、一番の好天。夜明けの富士山がよく見える。

 朝食をすませ、井川のバス、大吊橋9時27分に間に合うように、暗いうちに出発。大急ぎで駆け下りる。横窪沢小屋まで1時間弱で到着。夏休みの野外活動の少年少女でにぎわっている。小屋の人からお茶をご馳走になる。バスの時間には十分間に合うとのことで、ここからはゆっくり下りる。途中は水が流れ、何本か吊橋を渡る。すばらしい景色。水量は多く怖いぐらい。バスの時間までまだ間があるのでヤレヤレ峠の手前でしばし休憩。

最後の吊橋は長く(181.7m)、真ん中辺りでは怖かった。結局バスの時間まで1時間以上あるので、待ちきれず歩いて行く。途中で車に乗せてもらいラッキーだった(この方は写真を取りに来ていて百間平のところで休憩中に話した男性)。
 白樺荘は10時から入浴だが早めに入れてくれる。温泉に入り、さっぱりした。昼食を食べ、福岡のSさんを静岡駅に送り、帰途へ。

感想

 久しぶりの日本の夏山が、こんなに暑いとは..誤算だった。おまけに5月の富士山以来、六甲山にも1度行ったきりでトレーニング不足でもあった。特に初日はなかなかペースが上がらず、苦戦した。翌日から、曇り気味だったことと水分補給に努めたおかげで、やや持ち直したが、それでもアップダウンの激しい南アルプスは時間がかかった。やはりトレーニングを怠ると体力も落ちるということか。そんな中で、お花畑がきれいだったのが救い。家にもこんなお花が咲いたらとうらやましい。ただ、鹿の食害がすすみ鹿の好きな植物はどんどん減っていっているらしい。マルバダケブキが目立つと思っていたら、これは鹿がきらいで食べないんだとか。
 稜線に出てからは、ほとんど曇りか雨で視界が悪く景色を見られなかったのが残念だったが、聖平から南岳、茶臼小屋へ向かうとき、ようやく晴れて先まで見通せた。広々として、人が少ないのがまたよかった。
 南アルプスは、経験者が多いようで、タフな人が多く、また夏休みのせいか日程も多めにとって縦走する人が多いようだった。山の奥深さ、水の豊富さを感じる山行だった。
 もう少し早く出発できれば、温泉のある白樺荘前泊もありだったと思うが、短い準備期間では精一杯だった。

燕岳登山(2009年10月31日(土)〜11月1日(日)

【燕岳登山】2009.10.31〜11.1

ルート/タイム

10月31日(土) 晴れ(暑い)

3:30 起床 4:15出発(車中でお弁当)−中国・名神・中央道経由−9:30(中房温泉)9:52 途中2回小休憩(水分補給)
12:04(合戦小屋、昼食)12:22−13:17(燕山荘)着
14:00 休憩後、燕岳ピストン、大天井岳分岐まで行く
18:00(夕食)〜19:00(就寝)

11月1日(日) 晴れのち雨

6:00 起床6:30 朝食〜(燕山荘)6:52  大天井岳へ向かう
    稜線上、強風のため大天井岳手前で引き返す
    (あと一人だけ登山者あり・軽装)
10:53 燕山荘へ戻る
11:20 燕山荘発
11:45 合戦小屋で昼食−13:12中房温泉−13:35(有明荘着、雨が降り始める)
14:00 入浴後、昼食−14:30 出発−21:00 帰宅

10月31日(土)

 今年最後の山行は燕岳。早起きして出発。高速道路は順調で9:30には中房温泉の登山者用駐車場に駐車。
天気がよく暑いぐらい。合戦小屋で昼食後、燕山荘に到着。

 燕岳も晴天。

 槍ヶ岳もきれいでした。

11月1日(日)

 このまま下りてしまうのはもったいないので、大天井岳まで行くことにする。しかし、風が強く安全を期し大天井岳手前で引き返す。もう一人、非常に薄着の男性登山者がいたが、彼は先へ進んだ。登ったのか?

燕山荘に戻り、下山開始。途中から燕山荘にいた若いカップルと抜きつ抜かれつの競争(?)に。いとも簡単に走れるのが若さか。ずっといい天気だったのに、車で有明荘へ着いた途端、雨が降り出す。歩いている間にぬれなくてよかった。これも彼らのおかげ!有明荘は冬季閉鎖の準備中で花壇のゼラニュウムの株を無料配布中。2株いただいて帰宅(無事冬越ししきれいな花を咲かせた。)

双六岳・笠ヶ岳縦走(2009年10月10日(土)〜11日(日))

双六岳笠ヶ岳縦走】2009.10.10〜11

ルート/タイム

10月10日(土) 曇りのち小雨

3:00 起床〜3:35 出発(車中で朝食・おにぎり)
8:15 西穂高ロープウェイ 第二駐車場着 ロープウェイで新穂高温泉へ下車
8:55 新穂高温泉出発
9:52 わさび平小屋着 あんぱんを1つ食べる。途中から小雨になり、雨具着用
12:40 鏡平小屋着 トイレ休憩
    途中ブロッケンを見る−14:30(双六小屋)15:00−双六岳へ出発(途中から雪、ガスで視界悪い)−16:00(双六岳)(登山者1人に会い一緒に下山)−16:40(双六小屋) 17:30(夕食)〜19:00(就寝)

10月11日(日) 晴れ

5:30(起床)〜6:00(朝食)〜(双六小屋)6:45(積雪5センチぐらい)−9:10(秩父平)−
10:20(笠新道分岐荷物を置き笠ヶ岳へ)−11:15(笠ヶ岳山荘)(急にガスが出てきて山頂見えず。昼食後、笠ヶ岳往復
 (笠ヶ岳山荘)12:00−13:00(笠新道分岐)−13:30 ロープウェイの時間に間に合わせるため夫先に走る14:00−15:30 林道登り口まで下山
16:10 林道入り口、夫、車で出迎え。入浴後帰宅。

10月10日(土)

 連休を利用して9月に行けなかった双六岳笠ヶ岳の縦走に行くことにした。私たちとしては精一杯早く起きて、まだ暗い3:35分に出発したが、8:00着では新穂高温泉のシェルター近くの無料駐車場は満員だった。駐車場代を少し安くするために、西穂高ロープウェイの第二駐車場に停めてロープウェイで下りることにした。しかしこれが後で面倒なことになる。
 ロープウェイで新穂高温泉下車、9時前に出発する。観光バスが何台も来ているし、大勢の人が登っていく。路肩に停めている車も多い。林道を歩いて1時間弱でわさび平小屋着。

 途中で小雨が降り出し、雨具着用。おなかがすきパンを食べる。
鏡平小屋手前

 鏡平小屋でトイレ休憩後、双六小屋へ向かう。視界が悪いが途中でブロッケンを見る。14:30双六小屋着。2階の部屋は6人で使えるので余裕。夕食まで少し時間があるので、双六岳に向かう。途中から積雪が増えこのまま登るか迷うが、前に進む。上は、だだっ広くなかなか頂上の標識に近づかない。しかも雪も降ってくる。何とか頂上の標識確認。しかし雪のため展望なし。男性一人が登ってきて一緒に下る。登ってきた道を確認しながら小屋へ。 


夕食では、双六岳で出会った人と隣になり、山の話が弾む。明日も同じルートとのこと。
10月11日(日)
 今日は快晴だが5センチの積雪。6:00の朝食後笠ヶ岳を目指して出発。天気がいいので双六岳に登りに行く人も多い。テント場もたくさんのテントだ。すばらしい雪景色。


雪景色

途中で槍ヶ岳も見える

途中の笠新道分岐に荷物を置き笠ヶ岳へ向かう。
笠ヶ岳小屋

笠ヶ岳小屋でパンを食べている間に、急にガスがでてきて笠ヶ岳が見えなくなってしまった。こんなことなら休憩せずに登るのだったと思ったが後の祭り。
笠ヶ岳
 
雷鳥

13:00笠新道分岐に置いた荷物をピックアップし後は下るだけと思ったのだが、かなり下りも長かった。途中でロープウェイの時間が気になり、夫が先に行き、後から私は自分のペースで下りることにする。自分のペースといいながら、小走り状態で下る。登って来る人は合計10人弱、下りで追い越した人も5人と少なめ。結構早く下ったと思う。15:30林道登り口に到着。林道もかなり早めに歩いて、林道入り口に到着。夫が車で来ており、ありがたかった。
そのまますぐ横のホテルニューホタカの露天風呂に入り汗を流す。すぐ横に川が流れ、本当に露天風呂という感じだ。気持ちがよく疲れがとれる気がする。

(感想)

 9月に雲ノ平から眺めた笠ヶ岳双六岳。今回はすばらしい雪景色だった。年配の人も多かったが、自分たちのペースで楽しみにきている人が多かったように思う。9月の連休に比べると人が少なく、山小屋での宿泊も快適だった。